2025.12.04.
次の灯株式会社、品川・埼玉に新拠点
──“製造と物流をつなぐ循環インフラ”で企業連携を加速
逆境乗り越えた環境ベンチャーの進化
岡山発の環境ベンチャー、次の灯株式会社は、2018年の創業直後に西日本豪雨で
社屋と商品を失いながらも、地域支援活動をきっかけに再起。
その後、ディーゼル車の排ガス浄化装置(DPF)や触媒、EVバッテリーの再生など、
“使い終わったものに新たな命を吹き込む”事業を展開し、国内外から注目を集めてきました。
創業から7年、当社は“環境と人の関係性という難問に異端な解を実現し続ける”という
ミッションのもと、サーキュラーエコノミー(循環型経済)領域で確かな実績を重ねてきました。
製造と物流を一気通貫でつなぐ──新たな挑戦の背景
近年、脱炭素・資源循環の潮流が加速する一方で、「製造」「物流」「再資源化」を横断的に結ぶ“循環インフラ”の整備はなかなか進んでいません。
使用済み部品を回収し、再生紙、再び市場に戻すまでのプロセスには、地理的な距離と
オペレーションの分断が大きなボトルネックとなっていました。
次の灯は、この課題を突破するために、製造と物流を近接させた新しい拠点モデルの構築に着手。
時間・コスト・環境負荷の3つを同時に改善する仕組みづくりを目指し、
このたび東京都品川区と入間市に新拠点を開設しました。

入間市倉庫
新拠点開設の目的 ──「循環型サプライチェーン」を社会に根づかせる
今回の拠点開設には、以下の目的があります。
・製造+物流の近接化による“循環インフラ”構築
使用済み部品のリビルト(再生)や素材の再資源化、配送までを一体化し、時間・コスト・環境負荷を削減。
・企業間連携の高速化
首都圏の地理的優位性を生かし、レスポンスタイムを短縮。
在庫回転率と輸送効率を向上させ、サプライチェーンの全体最適を実現。
・“社会価値×経済価値”の両立
CO₂削減量・物流効率・再利用率などの定量データを可視化し、企業パートナーとの協働で、
社会的インパクトを拡大。
想いを“かたち”にした空間 ── 品川オフィスのこだわり
新拠点となる品川オフィスは、“次の灯”の理念と世界観をそのまま空間で表現した場所です。
壁の一部のクロスは、ブランドステートメント【めぐる、つなぐ、地球にイイコト】を。
毎日視界に入ることで、働く一人一人が「なぜこの仕事をするのか」を自然と思い出せる設計にしています。
また、ガラスパーテーションには企業ロゴをあしらい、採光を生かした透明感と
開放的な空間づくりによって、社内外のコミュニケーションを象徴する場になっています。
色使いにもこだわり、使用しているトーンはすべて企業カラーを基調。
ブランドの核となる「温かさと挑戦」を感じられる配色で、訪れた人が一瞬で“次の灯らしさ”を感じ取れるようにしています。

品川オフィス
【代表コメント】
「“壊れたら捨てる”という常識を変える。
製造現場と物流を結び、廃棄を価値へと変える社会インフラを築く。
品川・埼玉の新拠点は、その実現に向けた第一歩です。」
──代表取締役 最高経営責任者(CEO) 黒川 聖馬
今後の展望──「めぐる仕組み」を全国へ
次の灯は、品川・埼玉拠点を起点として、
全国の製造・物流・自治体との連携プロジェクトを本格化させます。
今後は以下の展開を予定しています。
- 製造・物流・再資源化を統合するデータ基盤の構築
人とテクノロジーをつなぎ、廃棄を“価値の循環”へ変えるインフラを育てていく。
- 次世代事業への拡張
EV・ハイブリット車バッテリーや化学品リサイクルなど、次世代モビリティ産業への応用を加速。
- 広域インフラ化
東名阪エリアを中心に、地域拠点を結ぶ“日本初の循環ネットワーク”を構築。
産業構造を「使い捨て」から「めぐる仕組み」へと転換します。
【会社概要】
会社名:次の灯 株式会社(Tsuginohi Inc.)
所在地:岡山県総社市真壁1448-1
代表取締役 最高経営責任者(CEO):黒川聖馬
設立:2017年
事業内容:自動車部品リサイクル・環境関連技術開発
ミッション:「環境と人の関係性という難問に、異端な解を実現し続ける」
ブランドステートメント:「めぐる、つなぐ、地球にイイコト」